飲食業界23年、現役料理長です。
今回は「飲食店のオープニングスタッフ」について。
飲食店のオープニングスタッフは、まだ店舗のスタイルが出来上がっていないので「きつい」と感じることがあります。
そんな、オープニングスタッフのメリットや「きつい理由」を解説します。
目次
オープニングスタッフとは?
「オープニングスタッフ」という言葉を、飲食店の求人などでよくみかけると思います。
オープニングスタッフとは、主に接客を必要とする、飲食店やアパレルショップなどの店舗を新たに開店させるときに、その新店舗開店及び、運営のために新たに雇用されるスタッフのことです。
既存店舗を運営しているアルバイトが、オープニングスタッフとして新店舗立ち上げにバイトリーダー的なポジションで参加することもあります。
店長や料理長が、日頃から信頼してる「アルバイト1〜2人」を新店舗に連れて行く形です。しかしながら、このオープニングスタッフに既存のアルバイトを加える形は、アルバイト間の派閥などを作る原因となり注意が必要です。
オープニングスタッフのきつい理由とは?
オープニングスタッフは、既存店と比べてベテランアルバイトが少ないです。全員が新人であり、まとめ役が不在な状況なので、ちょっとしたことでアルバイト間のトラブルになります。
飲食店が新規オープンすると客足が伸びてきつい
飲食店の新規オープンは、お得なイベントや目新しさもあり忙しいことが一般的です。オープンから1〜3か月は非常に忙しく、地域で評判のお店になると1年ほど忙しい日々が続きます。
オープン当初の忙しい状況は、オープニングスタッフ全員が初体験であり、パニックになったり体力的・精神的にもきつくなります。
わたしの知人もオープニングスタッフに参加しましたが、料理長の信頼する古株としてオープニングスタッフの中に入ったことがきっかけで、肉体的・精神的に参ってしまい数ヶ月で辞めてしまいました。
忙しい状況が続くと、オープニングスタッフ全員の心に余裕がなくなりトラブルが増えます。
オープニングスタッフはみんな新人できつい
オープニングスタッフは、周りのスタッフもあなたと同じく新人なので「分からない・できない」ことでも他人に頼めません。仕事ができる・できないひとの差が出やすいことも特徴です。
全員が新人で仕事に慣れていないので、オープニング店舗はパニックになりやすいです。
オープニングスタッフはどれくらい辞める?
オープニングスタッフが辞めた原因は「きつい仕事内容」と「人間関係」です。
とくに「人間関係」は飲食店を辞める理由として「きつい仕事内容」より多いです。
オープニングスタッフは「きつい仕事内容」により、スタッフの多くが『イライラ』しています。そのような状況なので、些細なことでもめたり「仕事内容について対立する」ことが増えます。
最終的に「仕事ができる人」「コミュニケーションが得意な人」が残ることが多く、オープニングスタッフの宿命ともいえます。
オープニングスタッフのメリット
オープニングスタッフは、みんな同期なので仲良くなります(最後まで残ったメンバーは)
バイトリーダー毎の変な派閥のようなものがないからです。そんな「仲の良い雰囲気」が好きで、オープニングスタッフアルバイトが好きなひともいます。
*店長や料理長が、既存店からアルバイトを連れてくると「もめる原因」になりやすいです
「自分に自信のあるタイプ」「指示をだす立場が好きなひと」にオープニングスタッフは向いています。
オープニングスタッフのやりがい
新規オープンに向けて「みんなで準備していく一体感や達成感」を味合うことが、オープニングスタッフとしての「やりがい」です。
また、オープニングスタッフは「自分の経験やチカラを発揮しやすい」環境で、自分のカラーが反映されるのが「やりがいの一つ」でもあります。
オープニングスタッフとしての社会経験が活かされるのは「新規プロジェクトの立ち上げ」や「就職したとき」です。とくに「人間関係」は書籍だけで学ぶのは難しく、新規店舗立ち上げの空気感などが参考になります。
各個人の性格や仕事の力量を見定め「自分はどのように振る舞うべきか?」「自分の力量でやるべき仕事は何か?」など、飲食店の業務のみではなく「人間関係」で資質が問われます。
とはいえ、新規店舗立ち上げに関われることは珍しいので、興味があるかたは積極的に検討してみて下さい。