人手不足の飲食店を辞めたい?さっさと辞めて転職すべき理由

人手不足の飲食店は早く転職すべき 就職・転職
スポンサーリンク

飲食業界26年、現役料理長です。

今回は「飲食店の人手不足」について解説します。

『人手不足の飲食店を辞めたい』とお考えの方は、なるべく早く退職しましょう。

なぜなら、人手不足になる飲食店は「労働環境や待遇が悪く」改善される見込みがないからです

他の従業員のかたは早々と転職されてないでしょうか?

社員の数が少なくなると上司や企業のプレッシャーにより、ますます辞めにくくなります。

飲食店が「人手不足になる理由」と「企業による経営」は大きく関係しています。

スポンサーリンク

飲食店は「なぜ人手不足なのか?」

飲食店の人手不足といっても「社員が不足してるのか?」「アルバイトが不足してるのか?」で状況は大きく異なります。

なので、飲食店の社員とアルバイトが人手不足になる理由を分けて解説します。

飲食店社員が人手不足になる理由

飲食店社員が人手不足になる理由

  • 労働環境や待遇が悪く離職率が高い
  • ブラック職種のイメージが強く若い世代の就職先として選ばれない
  • 飲食店キッチンスタッフは技術が必要だから
  • 日本中に飲食店が多すぎる
  • そもそも企業が社員雇用しない

労働環境や待遇が悪く離職率が高い

ブラック企業の飲食店は「長時間労働・残念代未払い・公休日が少ない・有給消化できない」など労働環境や待遇が悪いです。

とくに店長や料理長のような役職に就いてない方々の給料は低く設定されています。なので、役職に就いてない若い世代の社員が多く離職する傾向にあります。

飲食業界の離職率について詳しくはこちらをご覧ください

飲食業の離職率は高いと聞くけど実際はどれくらい?

ブラック職種のイメージが強く「若い世代の就職先として選ばれない」

若い世代で飲食業界から離職すると、労働環境や待遇の悪さを経験しているので再び飲食店に就職することは少なくなります。

また、若い世代なら「他の業界へ転職が可能なこと」も大きな理由です。

飲食業界のすべてがブラック企業ではないのですが、イメージが悪く若い世代から嫌われている業界といえます。

「25〜35歳」という、飲食業界でもっとも活躍する年代が少ないのが現在の状況です。

  • 新卒採用されたがつらくて辞める 20〜25歳
  • 結婚や出産など家庭を考えて転職する 30〜35歳

飲食店キッチンスタッフは技術が必要なので絶対数が少ない

飲食店の人手不足で深刻な状況なのは「キッチンスタッフ」です。

ホールスタッフは、接客業なのでコミュニケーション能力があれば早い段階から仕事に順応できます。なので、アルバイトや派遣スタッフで人手不足を補うことが可能です。

しかしながら、キッチンスタッフは「まず、調理器具を使えないと仕事になりません」

*調理器具とは…包丁やフライパンなど

また、調理技術だけでなく料理知識や衛生面の知識も必要です。

調理技術を習得するには慣れるしかないのですが、慣れるまでの期間がつらくて多くの方々は辞めてしまいます。

調理師は国家資格なので、もっと給料に反映してほしいところです。

ちなみに、調理技術があまり必要ない飲食店は人手不足になりにくい印象です。

日本中に飲食店が多すぎる

飲食業界が人手不足な理由として「日本中に飲食店が多すぎる」ことが考えられます。

繁華街やホテル・商業施設・リゾート地など人が集まるところに飲食店は必ず存在します。

その結果、飲食店の数と働いてる人の数のバランスが崩れています。

また、少子化の影響もあり、飲食業界はこれからますます人手不足になるでしょう。

大手企業は海外進出して、世界を視野に入れています。海外で働いた方が給料も高いので、そのような企業に転職するのも1つの方法でしょう。

そもそも企業が社員雇用しない

ブラック企業の飲食店は、極端に「社員の数が少ない」傾向にあります。

「社員が少数、アルバイトが多数」このような飲食店は学生アルバイトのテスト期間やクリスマスのようなイベントになると人手不足になることがあります。

優良企業はまったく逆で、「社員が多数、アルバイトが少数」または「社員とアルバイトの数が同じくらい」の割合にしている印象です。

社員とアルバイトの人数割合から読み取れるのは「企業の利益構造」です。

社員を多数雇用するということは、毎月の売り上げや利益がしっかり見込めるということです。

利益構造が明確であるのは「優良企業」といえます。

社員とアルバイトの人数割合で「ブラック企業か優良企業かを見極める」のも1つの方法でしょう。

飲食店アルバイトが人手不足になる理由

飲食店アルバイトが辞めてしまい人手不足になる多くの理由は「社員や上司による扱いの悪さ」でしょう。また、飲食店の仕事がキツすぎて合わない方も多いです。

1つずつ解説します。

飲食店社員によるパワハラ・セクハラ

世間でパワハラやセクハラが問題視されるようになり、現在は改善傾向にあります。

しかしながら、繁忙期のような忙しい時になると頭に血がのぼり、昔の悪いクセが出る社員さんは多いです。

優良企業では、飲食店社員によるパワハラやセクハラを厳しく取り締まっていたり、そうならないような教育もしっかりされています。

理不尽な怒られ方をして離職する

飲食店の仕事は、ポジション制であることが多くアルバイトでも個人の力量差が出やすいです。

個人の力量差により、上司にとって使いやすい頼りになるアルバイトは多少のことでは怒られないのですが、要領の悪いアルバイトは「信用がない」ので必要以上に怒られることがあります。

また、わたし自身、社員や上司とアルバイトが同じ仕事をしても、「アルバイトは怒られる」という理不尽な目にあった経験があります。

とくにキッチンでは、レシピは同じでも「上司により作り方が微妙に違う」という難しい側面もあります。

アルバイトの立場なら嫌になって離職してしまうでしょう。

利益率を重視しシフトに入れない(稼げない)

飲食店における利益は経営していく上で大切なのは理解できますが、最近はとくに利益率に重点をおいている企業が増えています。

その結果、シフトが出ているのに『明日休んでくれ、今日はヒマだから早上がりしてくれ』といったシフトカットが行われます。

唐突にシフトカットされるとアルバイトの立場としてはとても困ります。なので、もっとしっかり稼げるアルバイトを探し始めます。

飲食店は人手不足といいながらも、その原因を作っているのは「シフト管理責任者」であることが多いです

「むやみに多くのアルバイトを雇用している→アルバイトの離職率が高い→アルバイト募集経費を乱発している」ようなシフト管理責任者には問題があるといえるでしょう。

アルバイトにもサービス残業を強要してくる

アルバイトにタイムカードを押させ、直接サービス残業を強要してくることは無いですが「時間内に仕事が終わっていないと怒られる」などプレッシャーをかけてくる上司がいます。

最近はタイムカードの分単位で給料が発生するように変わったので、アルバイトのサービス残業は無くなりつつあります。

未だに「15分単位・30分単位」のようなアルバイト先は早めに見切りをつけて転職するのが無難かもしれません。

飲食店より稼げる楽なアルバイトがあるから

飲食店アルバイトは店舗により「労働のキツさ」が大きく異なります。

また、基本的に肉体労働であり、加えてホールなら接客、キッチンなら上司や同僚との連携における「人間関係」など精神的にも疲れる可能性があります。

肉体的・精神的にきつい飲食業よりも「楽に稼げるアルバイト」を選ぶ人が多く、少子化の影響もあり飲食店アルバイト人材不足の一因になっています。

飲食店で働くのがつらい方は、こちらの記事をご覧ください

飲食以外のバイトがしたい。できるだけ人と接しないおすすめバイト

スポンサーリンク

人手不足の飲食店を早く辞めるべき理由

人手不足の飲食店は「何かしらの理由がある」と理解できたのではないでしょうか。

次に、人手不足の飲食店なら「早めに辞めた方がいい理由」について解説します。

人手不足の飲食店を早く辞めたほうがいい理由

  • ブラック企業なので労働環境や待遇が改善されない
  • 最後まで残るとさらに辞めにくくなるから
  • 人手不足でも上司は高給を貰っている
  • すべての飲食店が人手不足な訳ではない
  • 飲食店キッチンスタッフはとくに人手不足

ブラック企業では「労働環境や待遇が改善されない」

先ほども述べましたが、人手不足の飲食店はブラック企業で労働環境や待遇が悪いことが多いです。

店舗の問題というよりも「企業の経営方針の問題」なので現場の店長や料理長にはどうすることも出来ません。

なので、人手不足がまったく改善されない飲食店で社員やアルバイトとして働いてる場合は、早めに見切りをつけて転職するのが無難です。

アルバイトの場合は「一時的にそのお店で働いてるだけ」と割り切って働くことも良いと思いますが、社員の方は将来をしっかり考える必要があります。

40代・50代になって、人手不足の忙しい飲食店で働き続けることが出来るでしょうか?

また、ブラック企業では「出世する可能性も低い」ので若いうちに優良企業へ転職すべきなのです。

最後まで残るとさらに辞めにくくなるから

ブラック企業で社員として働いていても、労働環境や待遇が悪いので順番に離職していきます。

社員の数が少なくなってくると、店長や料理長に対する恩義もあり退職の意向を伝えづらくなります。

なので、万年人手不足で労働環境が悪い場合、『ブラック企業じゃないの?』と不信感を抱いたら早めに見切りをつけましょう。

人手不足でも上司は高給を貰っている

社員やアルバイトの数が少なくなり、人手不足でも上司に対する恩義があるから辞めにくい、私が辞めたら上司はますます困るだろう…そんな優しいあなたへ。

恩義や感謝の気持ちは大切ですが、上司についてそんなに心配する必要はありません。

なぜなら、あなたと同じような労働時間でも「上司は多くの給料を貰っている」からです

店長や料理長、その上のマネージャークラスになるとなおさらです。

店舗責任者は「人手不足を解消するように行動する」責任があります。ですが、一般社員やアルバイトがその責任を背負わされる必要はありません。

すべての飲食店が人手不足な訳ではない

人手不足の飲食店を早めに辞めるべき理由として「すべての飲食店が人手不足な訳ではない」ことを知って下さい。

転職を繰り返してきた私からすれば

  • ブラック企業や労働環境が悪い企業
  • 長い労働時間なのに安い給料のような待遇の悪い企業
  • 人手不足で仕事量が多すぎる企業

以上のような「あなたを大切にしてくれない企業」で、つらいと感じながら働き続けるのか意味が理解出来ません。

飲食業界でも「優良企業」はあります

優良企業は離職率が低いので人手不足になりません

これからの飲食業界は、優良企業とブラック企業の格差が進むでしょう。その結果、ブラック企業は人材不足倒産していくのです。

離職率が高い「いつも人手不足」のようなブラック企業は淘汰されていくのです。

また、「ブラック企業で働かない」のは後輩たちのためでもあります。

飲食店キッチンスタッフはとくに人手不足

飲食店の人手不足が深刻なのは「キッチンスタッフ」です。

先ほども述べましたが、キッチンスタッフは調理技術や知識が必要になることが理由です。

飲食店のキッチンスタッフが人手不足ということは「相対的に価値が高くなる」ということ

一般的な調理技術や知識があり、調理師免許も取得してるのなら今よりも待遇の良い企業で働けるチャンスです。

なので、現在悪い環境や待遇で働いてるのなら、知人に相談してみたり、転職サイトに登録して他の企業の賃金を確認してみましょう。

価値があるのに安い賃金で働くのは損ですからね。

まとめ

今回は「人手不足の飲食店」について解説しました。ポイントをまとめます。

『人手不足の飲食店を辞めたい』とお考えの方は、なるべく早く次の行動を考えるべき

その理由は…

人手不足になる飲食店は「労働環境や待遇が悪い」という問題が背景にあるから
そして、「労働環境や待遇が悪い」という問題の背景にある、企業側に「改善するつもりがない」という見えづらい問題の根本にも注目すべきである。
飲食店が人手不足になる理由
労働環境や待遇が悪く離職率が高い
ブラック職種のイメージが強く「若い世代」に選ばれない
飲食店キッチンスタッフは技術職だから
飲食店の数が多すぎる
企業に「社員雇用する気が無い」
飲食店が人手不足になる理由は上記のように考えられる。
人手不足になる飲食店は「労働環境や待遇を改善するつもりがない」ので、従業員は早く辞めることでしか自身を守ることができない。
人手不足の飲食店を「早く辞めたほうがいい」理由
人手不足になる「労働環境や待遇」が改善されないから
最後まで残ると辞めづらくなる
人手不足でも上司は高給を貰っている
すべての飲食店が「人手不足なわけではない」から
人手不足の飲食店(企業)を早く辞めるべき最大の理由は、「すべての飲食店が人手不足なわけではない」からである。
「お金」は重要かもしれないが、唯一無二の価値があるのは「時間」である。なぜなら、時間は人生そのもの「命だから」である。
労働環境や待遇が良く、やりがいを感じながら、労働に見合う給料を貰えるのが理想的です。
また、若い世代ならとくに「技術や知識を身につける」スキルアップ・ステップアップの転職を意識すべきでしょう。
人手不足の飲食店(企業)に、人生を奪われないように行動しましょう。
「転職サイトに登録してみる」のような、小さな一歩を踏み出しましょう。