飲食業界23年、現役料理長です。
『調理師を辞めたいなぁ…』今回は、そんなお悩みを解決します。
今の仕事を嫌々やっていても「生産性が低く、スキルアップ出来ない」からです。
従業員を使う立場(上司や企業)からしても「嫌々働いてる人に教えるのは時間の無駄」
両者にとって良いことがありません。
あなたが「気分よく働ける職場」は必ずあります。
調理師や飲食店のホールスタッフで「辞めたい」と悩んでいる人の中には「1つの企業でしか働いたことがない」「転職をあまりしたことがない」そのような人が多い印象です。
20年間で転職を繰り返してきた私の感想としては
現代の日本では「終身雇用」もほとんどないので「自分に合わない企業や職場」で働き続けるメリットがありません。
「労働時間がやたら長い」「理不尽な上司」「休みがない」「給料が安い」など損なことばかり…
他の企業なら「給料・待遇が良い」「完全週休二日制」「ひと月180時間労働でそれ以上は残業代あり」「賞与あり」「有給休暇・消化の義務付け」など、飲食店を経営してる優良企業は実際にあります(わたしが働いた経験あり)
「転職の回数が多い」からです
例えるなら、当たりがでるまで「ガチャガチャを回す」イメージ
しかしながら、ガチャガチャを回しても当たりが出る前にあきらめてしまったり、最初から回さずあきらめている人が飲食業界には多いです。
また、上司の中には『どこの飲食店で働いても同じ』のようなことをいう人がいますが、あれはウソです。その上司が「良い企業で働いた経験がない」または「あなたに辞められると困る」「上司が自尊心を満たしたい」などが理由です。
「あなたの人生は、あなたのもの」だまされないで下さい。
調理師を辞めたくなる「職種やシチュエーション・性格や適正」について考えながら、あなたに適した企業や職種・業態を見つける参考になれば幸いです。
目次
調理師はクズ?
調理師や料理人は「性格が悪い」という話があります。
しかしながら、それはひと昔前の「飲食業界ブラック企業全盛期」の話のように思います。
調理師の「修行の過程と仕事環境」が原因
調理師は「日本料理・フランス料理・中華料理」などの店舗で修業します。店舗の厨房では、板前でもコックでも「料理長を頂点として、偉い順に構成された人員が配置」されています(ピラミッド型)
また、厨房内は閉鎖的な空間なので「意地悪・イジメなどの存在が発覚しにくい」です(注意する人がいないから)
修業時代に「仕事を覚えるのに大変苦労した・いじめられた経験」などから、自身が上司の立場になったときに同じようにイジメをする人もいました。
現在では「パワハラ・セクハラなどは訴えられる」可能性が高いので、会社からそれらに気をつけるように指示されており「改善傾向」にあります。
どうしても人間関係がうまくいかない場合は「企業に問題がある」可能性が高いので、違う職場で働くのがいいでしょう。
飲食業界の転職理由として『人間関係が悪い』は多いです。詳しくはこちらをご覧ください
飲食店の人間関係がつらい…最悪な上司・先輩アルバイト・パートの対処法
老人ホームの調理師を辞めたい
老人ホームなど施設の調理師は「委託」になることが多いです。
委託の状況で働くと「自分の会社の上司や管理栄養士」と「施設スタッフ」などの人間関係に巻き込まれます。
さらに、老人ホームの調理師として働きたいという人は少なく「慢性的な人手不足」でもあります。その結果「1人に対する仕事量が増えます」
「面倒な人間関係」と「キツイ仕事量で辞める人が多く」さらに人手不足となるようです。
また、派遣の調理師は不安定なので「企業に雇用される」か「調理師以外の職種を検討する」必要があります。
保育園の調理師を辞めたい
- 保育園は「私立が全体の70%」であり、以上のような問題点が発生しやすいといえます。
公立の場合「保育士が公務員」であり、栄養士や調理師に対しても無茶な要求をしないでしょう。調理設備や食器の少なさも「公立なら」問題なさそうです。
私立の場合は「園長や経営者の方針が軸」となってしまい「食に関する知識の無さ」も相まってキッチン関係者にはキツイ状況に追い込まれます。
私立保育園の調理師を辞めたいなら「公立の職場を目指す」方法があります。求人情報を細かくチェックしましょう。
難しいですが「学校給食調理員」を目指す方法もあります。詳しくはこちらをご覧ください
病院の調理師を辞めたい
わたしの知人に「病院の管理栄養士」だった人がいますが、わたしが『病院の調理師になる』と言ったところ強く反対された経験があります。
管理栄養士は「メニュー・レシピを作成する」のが仕事であり、実際に調理することは珍しいです。実際に調理するのは「調理師とベテランパートさん」になります。
調理師は「味に対してこだわり」があったり、一方でベテランパートさん達は「長年の調理連携・仕事の効率化」などがあり対立が起こりやすいです。
さらに、病院食は栄養管理が徹底されており「少しのミス」も許されません。
「ギスギスした人間関係」と、調理に対する「神経質な作業」でオススメできないと言われました。
管理栄養士は「栄養管理に神経質」になっており、調理師やパートに対してキツくあたることがあるようです。
産婦人科で入院されている方々は「出産を控えてる人」が多く、入院食よりも自由度が高く「美味しい料理」を提供する必要があるからです。
待遇や給料面も良く「密かに人気の職場」で求人募集が出てもすぐ終了してしまうので、求人サイトをチェックしておきましょう。
「調理師の施設勤務」は栄養士と対立する?
先ほど述べたように「施設系の調理師」は人間関係が大変です。
栄養士は、短大や大学を卒業しており、授業で「調理師を指導する立場である」と学びます。
その結果「調理師を見下す」傾向があるようです。また「調理技術は調理師の方が優れている」こともあり両者は対立しやすくなります。
また、第三勢力として長年勤めたパートさんの派閥などがあると「栄養士・調理師・パート」の三つ巴になり労働現場の雰囲気はあまり良くないようです。
施設で「調理師として活躍できる」のは、栄養管理が厳しく重要ではない「企業の社員食堂」や「産婦人科の調理師」のように「美味しい料理を求められる職場」といえます。
あなたの資格(栄養士・調理師など)により、働きやすい職場を見つけましょう。
*資格が無い人…調理師資格は飲食業界の転職で有利になります。わりと簡単に取得できるので、将来も飲食業界で働くつもりなら必ず取得しておきましょう。
調理師から転職「離職率」について
- 以上のような離職率で「他の業種と比べて極端に高い」という印象はありません。
しかしながら「新規就職者で飲食業界を目指す人が少ない」という事実があり、離職率の数字から「離職者が少ない」と理解するのは早計に感じます。
例えば、「1000人の新規就職者の20%は200人」であり「100人の新規就職者の20%は20人」です。同じ20%ですが分母(新規就職者)が少ない状況では「飲食業界は人手不足」になってしまいます。
実際に飲食業界で働くなかで「見事に1年以内に辞めていく新規就職者」を見てきました。
飲食業界がキツイ仕事であるのは身をもって知っています。『あわないな』そう感じたら、他の業種で働くのがいいでしょう。
「離職率」について詳しくはこちらをご覧ください
調理師の「退職理由」から次の仕事を考える
- 飲食業界で「うつ病」になる人は多いです。それは「仕事や人間関係」だけでなく「見通しが立たない将来の不安」も原因となります。
また、SNSの普及により「他者と比較することが増え自己嫌悪に陥る」人も見てきました。
「うつ病」は、自覚することが難しいので周りの人が『少し変だな?』と気づいてあげることが重要です。
調理師の仕事で「体調に悪い影響を及ぼす」のは「飲食業界と相性が良くない」可能性が高いので違う職種への転職を考えたいところです。
調理師から転職成功はある?
『調理師の転職は難しい』といわれますが、実際は飲食業界以外への転職も多く目にしてきました。
わたしの知人で「調理師から転職した業種」をご紹介します。
- 以上のような「飲食業界と違う職業」
- 以上のような「施設での調理」や「独立開業で成功してる」知人がいます。
わたしからのアドバイスとしては、冒頭でも述べましたが「現在の職場が飲食業界のすべて」だと思わないでください。
現状の「ツライ理由を明確」にし、それを「解決できる企業に転職すれば良いだけ」
もし、次の企業でも失敗したら、さらに次へ進めばいいのです。
成功者は『失敗を多くしている』といいます。
あなたの理想の企業に出会うために、まずは「あなたの条件にあう仕事」を探してみましょう。
行動しないと何も変わりません。