飲食業界23年、現役料理長です。
今回は「居酒屋バイト」について解説します。
居酒屋バイトが「きつい」か「面白い」に分かれるには理由があります。
以上の点が、居酒屋バイトが「きつい」か「面白い」かの分岐点になります。詳しく解説します。
目次
居酒屋バイト「やめとけ」は本当?
居酒屋バイトはきついから「やめとけ」という意見をたまに目にします。
しかしながら「仕事があなたに合うか合わないか」「居酒屋バイトがあなたにとってキツイかキツクないか」は1度働いてみないとわかりません。
他人に「やめとけ」という人は、おそらく居酒屋バイトでつらい目にあったのでしょう。
居酒屋バイトが「きつい・つらい」か「楽しくて面白いか」は、店舗の企業理念・店長・料理長の人柄や一緒に働くスタッフで決まります。
*仕事内容については、どこの居酒屋も大差ないでしょう
居酒屋バイトが「きつい・つらい」と現在感じてるあなたは「違う職場」を検討したいところです。
飲食店の「人間関係」は離職する原因の1つです。
飲食店の人間関係がつらい…最悪な上司・先輩アルバイト・パートの対処法
「今のバイト先がつらい」と感じるかたは、あなたに合ってない職場の可能性が高いです。アルバイトは「楽しめる職場でするべき」というのがわたしの考えです(楽しくないと生産性が下がるから)
他の居酒屋で働いてみたら『意外と今の店パラダイスじゃね?』と気づくことがあります。色々な居酒屋や違う業種などで働いてみて経験値を上げましょう。
飲食以外のバイトがしたい。できるだけ人と接しないおすすめバイト
居酒屋バイトをやめた方がいい人の条件
居酒屋バイトで働く前に『自分に向いてるか知っておきたい・無駄に傷つきたくない』そんなあなたに、居酒屋バイトに向かない人の条件を解説します。
以上の点で複数に該当すると「居酒屋バイトがつらい」と感じるかもしれません。解決方法もありますので詳しくみてみましょう。
人と接するのが苦手
居酒屋バイトのホールスタッフとして働くとき「人と接するのが苦手な人」はきついでしょう。居酒屋に来店されるお客様は「ホールスタッフとコミュニケーションをとる」のも楽しみの一つだからです。
わたし自身「人と接するのが苦手」でキッチンスタッフとして働きはじめました。
職場の環境や店長・社員さん・同僚の先輩アルバイトさん達に恵まれたこともありますが、居酒屋バイトはとても楽しい思い出です。
わたしが初めて居酒屋バイトした頃は、恥ずかしくて『いらっしゃいませ』を大きな声で言うことすらできませんでした。しかしながら、1回大きな声で言ってみると恥ずかしさは消え、自分の変化に自信を持てるようになりました。
また、キッチンアルバイトは「お金を稼ぎながら料理を学べる」のでお得です。
料理知識や技術は、人が生きていくうえで「一生役立つ」ことです。
体力がない
居酒屋バイトの繁忙期は、とても忙しく「動き回ったり」「長い時間を立ちっぱなし」だったりします。
また、ホールスタッフは重たいグラスを数個持ったり、食器や料理をたくさん運びます。
「体力があるか?ないか?」の目安は、中学生や高校生時代に「運動部か文化部のどちらに所属していたか?」が、わかりやすいのではないでしょうか。
居酒屋だけでなく「飲食業界は体育会系のノリ」があるので、文化部のように落ち着いて静かな雰囲気が好きな方には向かないかもしれません。
*落ち着いた雰囲気のかたは「落ち着いた雰囲気(高級)のお店」で働くのも1つの方法です
要領が悪い
後でも書きますが「要領が悪い=マジメ過ぎる」印象を受けます。
「要領が良い」って、悪い言いかたをすれば「ずる賢い」ってことです。なので、1つ1つをしっかりこなしていくような「マジメ過ぎる人」は居酒屋バイトがつらいかもしれません。
飲食店スタッフに若い頃ヤンチャをしてた人が多いのは「マジメ過ぎない」ことと関係していそうです。
また、「要領の良さ」と「論理的思考」が関係している印象があります。
仕事で失敗したり上手くいかなかった時に『次は○○を改善してやってみよう』という自主性がない人は「要領の悪さ」も改善できません。
後で述べますが「指示待ちで働くスタイル」が好きな人は居酒屋バイトに向かないと思います。
パニックになりやすい(マジメ過ぎる)
要領が良い人は「何を優先して、どう立ち回るのが効率的か?」をつねに考えています。逆にいうと「何を切り捨てるか」を考えてるわけです。
マジメ過ぎる人には、この「切り捨てる」という発想がなかなか出来ないようです。マジメ過ぎて優し過ぎるのではないでしょうか。
*「切り捨てる」というのは「仕事に優先順位をつける」ということ。お客様を雑に扱う意味ではありません
少し不真面目なくらいの人が、居酒屋バイトには向いています。
学業・私生活が忙しい
なぜなら、居酒屋バイトは「体力的・精神的にもかなり疲れるから」です。
また、学業や学校・サークルなどの予定があり「休み希望」を多く提出すると、露骨に機嫌が悪くなる店長がいます。もちろん理解のある店長もいますが、休み希望が多いと他のスタッフとトラブルが起きやすいです。
小遣い程度を稼げればいい
きつい期間に『小遣い程度を稼げればいい』と考えてる人は、我慢出来なくて辞めてしまいます。
逆に「上京してきて生活費が必要・学費を稼ぐ必要がある」など、アルバイトと生活が関係している人は長く続いてる印象があります。
アルバイトで小遣い程度を稼ぐなら「塾講師・家庭教師・スーパーの品出し」などが人気です。
他人に依存しやすい(指示待ちの人)
居酒屋バイトの繁忙期は仕事中に「自分で判断しなくてはならない」状況があります。
先ほども述べた「何の仕事を優先させるか?切り捨てるか?」は、自分で判断する必要があるのです。
この判断を「店長や社員」「先輩アルバイト」に毎回聞いてると、どんどん時間が経ってしまい、お客様からクレームが入ることになります。
なぜなら、お客様の性格は十人十色で、1つの手段や方法が「各お客様に適したサービスではない」からです。
「お客様が何を求めているのか?今の状況で自分は何をすべきか?など、自分で考える力が必要になります。
状況が激しく変化する仕事が苦手でしたら、「食品工場・皿洗い・漫画喫茶」など「仕事内容がある程度決まっている仕事」がいいでしょう。
居酒屋バイトを「やめたい」と思うシチュエーション
居酒屋バイトで『辞めたい!』と思うのは、どのようなシチュエーションなのでしょうか。また、辞めたいと感じるような扱いを受けた場合は「どのように対応すべきか」を解説します。
以上のようなシチュエーションで「居酒屋バイトを辞めたい」と感じるようです。1つずつ見てみましょう。
バイト初日からパワハラまがいなことを言われた
『若いから早く覚えてくれ』『一度で覚えてくれ』このような内容。パワハラはよくありませんし、初日からそのような態度をとられると先々が心配ですね。
しかしながら『一度で覚えてくれ』というのは、ある意味で正解のような気もします。もし、覚える自信がないのなら、前もって「メモとペンを持参する」など『覚える気がある!』という姿勢を示すことが必要でしょう。
社会人になり、企業に入社すれば「仕事を早く覚える」ことを求められます。居酒屋バイトは、自主性を磨く社会勉強的な側面があります。
とはいえ「パワハラ・セクハラ」はダメなので、他の職場を選んだほうがいいでしょう。
居酒屋バイトは覚えることが多い
居酒屋バイトは覚えることが多く、早い段階で心が折れて「辞めたい」というシチュエーション。
詳しくはこちら
また、他の単調な仕事として「工場作業」なども、ずっと同じ作業の繰り返しです。覚えることが多いのが「辞めたい理由」なら、単調な仕事のアルバイトを選びましょう。
居酒屋バイト出勤前に体調不良になる
しかし、1〜2日で辞めるのは残念な気がします。怒られただけで終わってないでしょうか?
アルバイトは「最低3ヶ月は続けないと、仕事の楽しさがわからない」といわれています。
体調不良が理由なら仕方ないですが、本来なら「仕事が出来るようになってから辞める」のが、個人の成長のように思います。
居酒屋の「油の匂い」で体調不良
居酒屋の「油の匂いで体調不良になる」ことは稀にあります。「油が古い」ことが原因です。
油の匂いで体調不良になるほど「古い油を使用してるのは飲食店として問題」に感じます。
しっかり管理できていないのでしょうか。
管理が不十分な飲食店は「色々な面で不安」なので辞めてもいいように思います。
居酒屋バイトが「きつい・つらい」と思って辞めるのはいいでしょう。
しかし、先ほども述べましたが『すべての飲食店・居酒屋が同じだ…』とは思わないでください。
次に「失敗しない居酒屋バイトの選び方」をお教えします。
居酒屋バイト初心者が失敗しない仕事先の選び方
居酒屋や飲食店のアルバイトで失敗しない「お店の選び方」をご紹介します。
先輩や友人の紹介でアルバイト先を決める
大学の先輩や友人がアルバイトをしている場合、その人の紹介で「同じお店で働く」と失敗する確率はかなり低いです。
先輩や友人が辞めずに働いてることが、何より説得力をもちます。
働く前に「1度お店に行ってみる」
先輩や友人に紹介された時でも、自分でアルバイト先を探すときでも「1度お店にお客として行ってみる」と、お店の雰囲気がつかめます。
そのときに「ホールスタッフは楽しそうか?」「料理は美味しいか?」「トイレは綺麗か?」などチェックするのもいいでしょう。
「料理が美味しい」なら、まかないの味に期待できます。
「トイレが綺麗」かは、細部まで「しっかり管理できているか」を知ることができます。
1度来店すると「お店の雰囲気」が理解できるのでオススメです。
優良店は頻繁に「求人募集をかけない」
飲食店で職場環境や待遇が優良な店舗は「アルバイトの離職率が低いので、頻繁に求人募集をかけません」なかには、オープニングスタッフ募集の一度しか求人をかけず、その後は働いてる友人の紹介で続いてる店舗もあります。
求人サイトなどをチェックして、頻繁に求人募集してる店舗は避けましょう。
飲食店バイト初心者は「オープニングスタッフ」を避けよう
飲食店バイトの求人で『オープニングスタッフ募集!』のようなものがあります。
また、飲食店の新規オープン時期は「とても忙しい」ことが多く、社員や他のアルバイトも『イライラギスギスしやすい』ことから、飲食店バイト初心者の方はつらい目にあう確率が高いです。
オープニングスタッフは『全員が新人なので働きやすいかも!』と思われがちですが、人気のある求人なので飲食店バイト歴が豊富な人達も応募してきますので初心者は注意が必要です。
とはいえ、オープニングスタッフは滅多に巡り合わない求人です。社会経験ややりがいを強く感じることができるので挑戦してみたい方にはオススメです。
オープニングスタッフはきついだけじゃない!メリットはやりがいと社会経験
飲食店バイトは「中小企業」が面白い
飲食店の大企業は、マニュアルがしっかり作られていてルールが多かったり、労働時間を削られることがよくあります。少し「きゅうくつ」に感じるのではないでしょうか(待遇や職場環境は整っています)
小規模な個人店は「オーナーの性格や主義・哲学が経営に色濃く反映」されており、アルバイトが働きやすいかはピンキリです。また、個人店は経営状況がシビアなため「突然の倒産や閉店」もあります。
以上のことから「大手企業の安定感」と「個人店のアットホームさ」を兼ねそろえた中小企業が良いというわけです。
*すべての中小企業が良いわけではありません。「1度来店してみる」「面接の時に雰囲気を見てみる」など意識しましょう。
居酒屋バイトは慣れたら面白い
居酒屋バイトは「慣れるまでの数ヶ月がつらい」ですが、慣れると面白くなってきます。
ホールのサービスやキッチンの料理に関して、社員や先輩アルバイトの仕事を見て『もっとこうしてみよう』という向上心もうまれてきます。
飲食店の社員が厳しいのは、そのようなスキルを「お金を払いながら教えてくれているから」かもしれません。
ちなみに「習うより慣れろ」が私のスタイルでもあります(覚える意識は必要ですが…)
まとめ
今回は「居酒屋バイトのきつい点と面白い点」を解説しました。ポイントをまとめます。
以上が「居酒屋バイトを選ぶポイント」になります。
アルバイトの立場で「楽しくない・つらい」思いをする必要はないと思います。現在の居酒屋バイト先がつらいなら辞めてもいいでしょう。
しかしながら『他のバイト先はもっとつらかった…』何てこともよくある話。
今の仕事を続けながら「かけもちバイトして比較する」のが、もっとも分かりやすいでしょう。仕事が慣れてきたら、意外と今のバイト先が面白くなることもありますので。
あなたの参考になれば幸いです。