飲食業界23年、現役料理長です。
今回は「生クリームが無くなってしまったときの代用品」について解説します。
予想していたより忙しくて『生クリームが無くなってしまった…』そんなときにお役立てください。
まず、生クリームについて知っておくと「代用する方法」を選びやすくなります。
目次
生クリームとは
クリームとは、脂肪とタンパク質を濃縮した白色や薄い黄色の濃厚な液体です。原則として牛乳成分に由来する商品となっています。
乳脂肪分の多さは「濃さ」となり、乳脂肪分の高い生クリームは「重たい濃厚なもの」になります。
生クリームは「乳脂肪分の高さの特徴と好み」により使い分けます。
例えば、ずっしり濃厚に仕上げたいガトーショコラには「乳脂肪分高めのクリーム」チーズケーキを軽めに仕上げたいときは「乳脂肪分低めのクリーム」を使います。
乳脂肪分高めのクリームは「ホイップする時に泡立ちやすい」のですが「分離しやすい」という特徴もあります。
また、熱を加えても「分離しにくい生クリーム」などもあり、料理やデザートにより使い分けるのが飲食業界では一般的です。
生クリーム代用「レンジを使う」食材
生クリームの代用レシピは多くあります。そのなかで「レンジを使用するもの」をご紹介します。
レンジでバターを溶かして代用
レンジでバターを溶かして小麦粉or片栗粉を加えて混ぜます。そこへ牛乳を加えてよく混ぜたら完成ですが「粉を使うので玉にならないよう」注意が必要です。
加熱する料理などには相性がよく「代用生クリーム」を1度作らずとも、鍋で牛乳と食材などを加熱しながらバターを加え、粉でとろみをつければ同じ完成形になります。
レンジで「バニラアイスを溶かして」代用
バニラアイスを「レンジで溶かすだけ」で生クリームの代用になります。しかしながら、バニラアイスには砂糖などの甘味が加えられているので、作る料理やデザートのレシピから「砂糖15〜20gほどを減らす」必要があります。
レンジで「牛乳を温めてコーヒークリープ」で代用
レンジで温めた牛乳にコーヒークリープを加えて溶かせば完成です。
コーヒークリープは少量で使い勝手もよく「簡単に生クリームの代用になる」のでオススメです。
飲食店で生クリームを切らしたときにもよく使用します。
生クリーム代用「マーガリン」
先ほどご紹介した「バターを溶かして生クリームの代用」をする方法ですが「マーガリン」でも可能です。
バターは牛乳から、マーガリンは「植物性・動物性の油脂から作られており」風味や形状に違いがあります。
優れた風味のバターは料理やお菓子作りに欠かせないものです。一方で、マーガリン類にはあっさりした味わいがあり、サンドイッチなど他の食材とあわせるのが理想的です。
バターとマーガリンの良いところをあわせた「バター入りマーガリン」などもあります。
バターより「安価なことが多いマーガリン」ですが、生クリームの代用となると「少し頼りない」ともいえます。
生クリーム代用「ホイップ」
生クリームの代用は「ホイップクリーム」でも可能です。
ホイップクリームの原料は「菜種油や大豆油といった植物性油脂」です。そこに乳化剤や安定剤などの添加物が加えられて加工されています。
商品名で「ホイップ」があるのは『植物性油脂から製造されてますよ!』ということです。
生クリームとホイップは「買う時に間違えやすい」ので、成分を気にする方は注意してください。
また、本来のホイップクリームの意味は「泡立て器やハンドミキサーを用いて、空気を多く含んで軽くなるまで泡立てられたクリーム」です。
生クリーム代用「泡立てたいホイップ」の場合
商品としてのホイップクリームは「そのまま生クリームの代用が可能」です。
ここでは「泡立てたいホイップ」の場合で、生クリームなどがなく牛乳で作る方法をご紹介します。
生クリームやホイップが無い場合「牛乳とゼラチン」などで代用が可能です。
- 泡立てたあと、そのまま置いておくとゼリー状に固まってしまうので使用前に混ぜましょう。
生クリームやホイップを買いに行ったほうが早いと思います。味わいも全然違いますので。
泡立てたホイップクリームは「冷凍でも販売されてる」ので購入して冷凍しておくのも1つの方法です。
生クリーム代用「豆乳」
豆乳は「牛乳と同じく水分量が多い」ので、クリームパスタなど「スープ系の料理に生クリームの代用」として使用できます。
豆乳を使った「クッキーや生チョコ」などもあり、デザートにも使用されます。
*先ほどの「牛乳ゼラチンホイップ」の牛乳を豆乳にするのは可能
生クリームの代用で豆乳を使用する場合は「豆乳料理」として流行した経緯もあり1つの料理といえます。
豆乳のみでは「水っぽい」場合は、牛乳での代用と同じくバターを加えるといいでしょう。
まとめ
今回は「生クリームの代用」について解説しました。
以上が「生クリームの代用品」になります。
高単価な飲食店やこだわりのあるお店では、生クリームが使用されています。できるなら、生クリームをしっかり使用したいところです。