飲食業界23年、現役料理長です。
今回は、飲食店のアルバイト応募の「履歴書不要」について解説します。
よほど「人材不足」なことが予想されます。それほどの人材不足になるということは、店舗や企業内で従業員が辞める「何か理由がある」印象です。
しかしながら、他に「履歴書不要な理由」もあるので解説します。
目次
履歴書不要は怪しい?
飲食店アルバイトのみならず、どんな業種であっても「履歴書不要」は怪しいです。何らかの理由があるのでしょう。
以上の理由が考えられます。
しかしながら、企業はアルバイトを雇用した場合に「労働者名簿」を作成する法的な義務があるので、履歴書があったほうがスムーズです。
わたしが面接する場合は「履歴書の内容で採用の合否をする」ので絶対に必要です。
正直、履歴書を書くのは面倒くさいと思います。でも、面倒くさい作業をしてでも「働きたい」という意志をチェックしています。このように、一般的な企業では履歴書は必要なので「履歴書不要の求人」には注意が必要なわけです。
*とくに高校生のかたは注意
「履歴書不要」と書いてあったのに…
アルバイトの求人サイトなどで「履歴書不要」の仕事先を見つけ、電話して面接を希望すると「履歴書が必要」と言われることがあります。
「履歴書不要」と書いて求人募集すると、応募する「電話までの敷居が下がる」からです。とりあえず、一回電話してもらうところまで進めたいのでしょう。
アルバイト応募者が電話して「履歴書が必要」といわれて、そこで面接を断る応募者って珍しいです。なぜなら、就職や転職で履歴書は必ず必要なものだからです。
敷居を下げたうまいやり方ですが、個人的には信用できない企業だと思います。結局は、履歴書が必要なのですから。
履歴書不要でも一応持っていく
また、履歴書の内容に近いものを「面接しながら応募者に書かせる」企業もあります。これも、アルバイト応募段階の敷居を下げるアイデアと考えられます。
履歴書不要なら、履歴書を購入する必要はありませんが「想定される質問に対しての答え」は、メモ用紙などに書いておき、一応持っていくのがいいでしょう。
「履歴書不要」は落ちる?
履歴書不要のアルバイト先で、採用されず落ちることは珍しいと思います。
しかし、履歴書不要のアルバイト先は、何かしらの理由や意図があるので、履歴書不要で「応募してくる人を試している」可能性もあります。
試すとは?
書面だけでは知ることができない「対応力や理不尽な要求に応えられる従順さ」が考えられます。瞬発的な対応は「人間性」が出ます。人間性を試された場合、優れた対応が出来なければ面接で落ちることもあるでしょう。
「履歴書の写真が不要」と言われた
「履歴書の写真が不要なこと」は結構あります。
このケースは、怪しいとか試すとかではなく、単純に「証明写真代がわりと高い」からではないでしょうか。他に考えられるのは、やはり「写真不要でアルバイト応募の敷居を下げたい」狙いもみえます。
写真はなくても、本人が面接に来ればわかることなので「写真不要」にしてるのでしょう。
「履歴書不要のバイト」高校生
高校生がアルバイト応募するとき「履歴書不要」なことがあります。これは、高校生はアルバイト経験が少なく「履歴書があまり機能しないから」だと思われます。
他に考えられるのは、やはり履歴書代・証明写真代をアルバイト応募者に使わせず「アルバイト応募までの敷居を下げたい」ためでしょう。
履歴書不要のアルバイトで嘘をついたらどうなる?
履歴書不要だからといって『嘘をつく』のは良くありません。嘘が発覚した場合に応募先の店舗や企業・両親・学校など広く迷惑をかける可能性が高いからです。
履歴書不要の嘘の例
高校生不可のバイト先に、本当は高校に通っているが中卒16歳で応募したい
嘘がバレる可能性は低いですが「バレると法により罰せられます」
応募者の罰則について。下記参照
労働基準法 第119条
次の各号のいずれかに該当する者は、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
履歴書不要のアルバイト先でも、嘘をつくのは絶対にやめましょう。
使用者(店舗)の罰則。下記参照
1年以下の懲役または50万円以下の罰金
中間搾取の排除(第6条)
何人も、法律に基づいて許される場合のほか、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。最低年齢(第56条)
使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない。年少者の坑内労働の禁止(第63条)
使用者は、満18歳に満たない者を坑内で労働させてはならない。女性の坑内労働の禁止(第64条の2)
使用者は、満18歳以上の女性を坑内で労働させてはならない。
まとめ
今回は「履歴書不要のアルバイト応募」について解説しました。
しかし、飲食店でも「洗い場のような単調な仕事」なら履歴書不要かもしれません。
飲食店の洗い場のように「誰でもすぐ対応できる仕事」例えば、イベントスタッフ・シール貼り・袋詰めのような工場系のアルバイトは履歴書不要の傾向にあるようです。
最近は、面接の段階で会社の専用書類に記入し、顔写真もその場で撮るところもあるようです。
履歴書不要で応募するか迷ったときは、電話で応募する段階で担当の方に聞いてみるのをオススメします。