飲食店の利益率について解説「利益構造が無い」と永遠に儲からない

飲食店の利益率について 店長の仕事
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飲食業界23年、現役料理長です。

今回は「飲食店の利益率」について解説します。

飲食店を経営していく上で「利益率」は重要です…が、そもそも「利益構造」が無いと永遠に儲からないです。

どんなに忙しくても「利益がなければ店は潰れてしまいます」

あなたは、現在働いてるお店の利益構造を説明できますか?

利益構造とは、「事業のどの部分に経費をかけて、お店は最終的にいくら儲けるか」というビジネスの基本的な枠組みです。

例えば、定食屋なら「料理」BARなら「ドリンク」大箱店なら「貸切パーティー・婚礼・二次会など」がお店のメインとなり、その部分を売ることや利益率を上げることに経費や労働力をかける必要があります。

また、飲食店で「利益率が高い商品」って説明できるでしょうか?

皆さんご存知でしょうが「お酒」です。ということは、料理メインの定食屋さんでは「料理のみで利益が出る仕組み」を作る必要があります。

例 料理で利益率を上げる方法を考える

  • ホール人件費を削減しキッチンスタッフを増やす?
  • 大量仕入れして原価率を抑える?(→大手企業はこれ)
  • 安い食材を仕入れて高値で売る?(→お客様がリピートしなくなる)
  • お酒も売れる料理メニュー開発をする?などなど
  • 上記のように、メインの業態にあわせた行動が必要になります。

とはいえ、情報や数値データが無ければ「何にチカラを入れれば良いか?」「何が無駄なのか?必要なのか?」などが、まったく分かりません。

なので、まず「飲食店の利益率統計」を解説します。

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飲食店の利益率統計

飲食企業における営業利益率は「飲食店平均で8.6%」といわれており、企業規模率にみると「中小企業が11.4%・大企業が3.6%」となっています。

https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syokozi/result-2/h2c6klaj.html

より引用

2007年と少し古いデータですが「売り上げに対して利益率10%が飲食店の基準」になります。

大企業の利益率が低いのは、全国に店舗が多くあり数が多いので「薄利多売でも経営が成り立つ」からです。

1年分のデータを集計して、あなたのお店の利益率を算出してみましょう。データとは、売上・ドリンク原価・食材原価・人件費(社員・アルバイトに分けて)光熱費・販促費・家賃などの数値です。

POSシステムを導入していれば一瞬で分かりますし、エクセル管理しているお店はそれを利用しましょう。

各数値が不明のお店は「やばい」です

このまま経営していくのは困難だと思います。

『パソコンでエクセル管理できない!』なら、POSシステムを導入してください。

初期費用や維持費はかかりますが、売上管理だけでなく客数・時間帯売上・食材仕入れ・原価・どの商品がどれだけ売れたかなど、あらゆるデータを知ることができます。

飲食店の売上管理をパソコンで誰でも簡単にする方法

売上管理をして各数値を理解しないと『何が無駄なのか?何を売るべきなのか?何が足りないのか?』などが全く分かりません。

古いタイプの人は、どんぶり勘定や感覚で『理解してるつもり』で経営していますが、わたしの周りのそんな人のお店は経営が苦しいことが多いです。

当然だと思います。自分自身が、お店の経営状態を理解できていないのですから…

あなたのお店の売上管理データから、食材原価率や人件費率など全ての数値を理解できたら「利益率が低くなる理由」を探っていきます。

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飲食店の利益率が「低くなる理由」について

飲食店の利益率が低い理由は「売り上げに対するコストが高い」からです。

利益率とは「売り上げに対しての利益の割合」なので、コストが高いほど利益の割合は減ります。

飲食店のコストとは?

  • 家賃
  • 人件費
  • 食材費
  • 消耗品費
  • 電気ガス水道代
  • 販促宣伝費
  • 通信費
  • カラオケや音響費

以上のように、飲食店経営はコストが多くかかり「利益率が低い原因」になっています。

とくに、食材費や消耗品費以外は「毎月必ず必要な経費」であり固定費の占める割合が高いです。

【ポイント】 社員人件費は「固定費」と考える

*社員人件費は固定費だからといって「残業代未払いで長時間労働させる」企業・店舗が存在しますが、そのような企業・店舗は利益構造が無く、すでに「経営破綻」しているといえます。

「社員の犠牲」によって利益を確保している企業に将来性はありません。早く見切りをつけましょう。

「長時間労働と残業代未払い」に関しての記事はこちらをご覧ください

飲食店の労働時間と残業代36協定?誰でもわかるカンタン解説

あなたが責任者側の人なら、早く(誰かが犠牲にならない)利益構造を作成しましょう。

飲食店の利益率「計算方法」

飲食店の利益は「営業利益」を指します。

利益は2種類

  • 売上総利益…「売上高-原価」で算出する。粗利益・荒利益ともいいます
  • 営業利益…「売上総利益-経費」

飲食店の売上総利益(粗利)

例えば、メニューに1,000円の料理があり、その食材費が300円だとします。売上の1,000円から食材費300円を引くと、おおまかな利益がわかります。これが、売上総利益です。ざっくりとした、この数値は「粗利」とも呼ばれます。なお食材費は「原価」といいます。

売上高(1,000円)-原価(300円)=売上総利益(700円)
この計算式は利益の目安を出す場合に使えますが、これだけでは「正確な利益」を算出できません。
なぜなら、料理を作る「人件費や水道光熱費・店舗の家賃」などが必要だからです。それらの「経費」を引いたものが「営業利益」になります。

飲食店の営業利益

飲食店を経営するには「家賃」が必要です。また、料理を作ったり・提供したりするために「人件費」や「水道光熱費」もかかります。

正確な利益を把握するためには、こうした料理を提供するために必要な「経費」も、売上から引かねばなりません。これらの「経費」を差し引いた金額が「営業利益」となります。

1ヶ月の営業利益を計算するためには、まず1ヶ月の売上をすべて足して「売上高」を出します。

さらに、飲食店を経営するための「経費」を毎月かかる「固定費」と、月によって異なる「変動費」に分けて、売上高から引きます。

売上高
固定費(家賃・人件費など)
変動費(原価・水道光熱費・消耗品費など)
売上高-経費(固定費+変動費)=営業利益

飲食店「利益率の計算方法」

今までの説明を参考に「飲食店の利益率」を計算してみます。

ひと月の

  • 売上高が100万円
  • 原価が30万円
  • 経費が55万円だと仮定します。

売上高-原価=売上総利益(粗利)

100万円-30万円=70万円

売上高-原価-経費=営業利益

100万円-30万円-55万円=15万円

営業利益は「15万円」と分かりました。そして「利益率」を算出するために次のような計算をします。

営業利益÷売上高×100(%)=利益率

15万円÷100万円×100(%)=15%

「利益率は15%」ということが分かりました。

なぜ、利益率を知る必要があるのか?

利益率を知ると「前年との比較」や「他店舗との比較」に役立つからです。

例えば、営業利益が「100万円の店舗」と「10万円の店舗」があるとします。

見た目では、100万円の店舗が儲かってる気がします。

しかし、利益率を調べると「100万円(利益率が1%)」と「10万円(利益率が10%)」であると判明しました。利益率を確認すると、後者の店舗のほうが「利益率が高い」と分かります。

利益金額だけでは、店舗の内情が見えない(分からない)

先ほどの例で示した「100万円(利益率が1%)」のお店は「売上高は1億円」です。1億円の売上高がありながら、100万円の利益しかないという状況から「無駄な経費」が予想されます。

また、店舗規模が大きく「固定費が重い」ことも読み取れ、1つ間違えば大きな赤字店舗になる可能性があり危険な状況だと理解できます。

売上管理の数字は見るものじゃなく「読み取る」もの

飲食店の利益率は業態や規模、開業時の融資金額によって違いがありますが「目安として10%以上であれば優秀」とされています。

もし、利益率が10%以下の状態が続いているようであれば、早い段階で何かしらの対策をする必要があります

飲食店の「利益率を高めるコツ」

営業利益率が10%以下で低迷してる場合「利益率が低い原因を把握し改善する」必要があります

営業利益率を上げるために把握すべきこと

  • 家賃は適正か?
  • 食材原価率(フード・ドリンク)
  • 人件費
  • 水道光熱費は適正か?
  • 消耗品費を改善できないか?
  • 販促宣伝費は効果的か?

以上の点について、見直すことが利益率アップに結びつきます。

飲食店の家賃は適正か?

飲食店の多くは「人通りが多い駅前や商業施設・商店街の中」にあります。

人通りの多さに比例して「家賃の価格」も高くなります

しかしながら、飲食店は「路面店」が最もお客様が入店しやすいので、好立地とはいえ「2階や3階」などになると、ガクンと来店数が少なくなることがあります。

「2〜3階」とはいえ、好立地が理由で「高い家賃」を支払っていないでしょうか?

飲食店は家賃交渉の段階で「家賃料が高く設定される」と利益率は低くなります。それも永年です。

後でも述べますが、2〜3階などの飲食店は、ネット販促費も必要になり「固定費の割合が高くなる」傾向にあります。

飲食店の家賃がネックになり、利益率が上がらない場合は「移転する」選択肢が必要になります。

ちなみに飲食店の家賃は「売上の10%以下が理想的」といわれてます

例えば、ひと月40万円の家賃の場合、売上高は400万円あればいいということです。物件選びの段階で、ひと月の「売上目標」を基準にして、売上目標が可能な立地・家賃の物件を選ぶ必要があります。

あなたの店舗は「家賃に見合った売り上げ」があるでしょうか?

もしなければ、人通りのニーズに対する「商品・価格の見直し」や営業時間の見直しなど改善する必要があるでしょう。

また、2~3階の店舗では「事業撤退(移転)」も考えるべきです。

飲食店の食材原価率(フード・ドリンク)の適正値とは?

一般的に飲食店の原価率は30%が目安になります

しかし、注意が必要なのは「原価率は下げようと思えばいくらでも下げれる」ことです。

原価率をいくらでも下げれるとは「価値のない食材(安い食材・B品など)を高額で販売すればいい」からです。この方法で、簡単に原価率は下がります。

利益を出すために原価を抑えることは重要ですが「お客様の不利益になる」ような原価カットはやめましょう

最近のお客様はかなりシビアで、価格に対するコストパフォーマンスを理解しています。『このお店はダメだな…』そう思われたら2度と来店されません。気をつけましょう。

飲食店の食材原価率のコツ「商品でメリハリをつける」

原価を考えるとき、「1つの料理(商品)の総食材費×3の売値(=原価率30%)」で売値の設定をする方法が飲食店では有名ですが、すべての料理を同じようにすると「メリハリのない、つまらないお店」の印象をお客様に与えてしまいます。

ですから、例えば「原価率10%、30%、50%」のような3つの料理を作成し、トータル原価率(10+30+50)÷3=30%になるように心がけます。

  • 原価率10%の料理は「安さを印象づける来店動機」
  • 原価率50%の料理は「コストパフォーマンスが高くリピーターにつなげるためのもの」
  • 以上のように、1つの料理(商品)に「どのような価値を持たせるか?」を考えることが大切です。

飲食店「人件費の見直し」

飲食店の人件費で社員が多い場合、それは家賃と同様に「固定費」となります。家賃と同様に「固定費」となる場合、それに対するリターンがない場合は「無駄になっている」ことが多いです。

飲食店で社員が少なくアルバイトやパートさんが多いのは、「人件費を固定費にしないため」です

飲食店の「人件費の目安も30%」とされています。

しかし、人件費は働く人の数を固定した場合「売り上げが上がると人件費は下がり」「売り上げが下がると人件費は上がります」

ですから、最初に「当該店舗の適正スタッフ数を設定」し

  • ヒマな日は人件費を抑える(アルバイトをカットする・早上がりさせる)
  • 忙しい日に人件費をかける(多めのスタッフ数でシフトを組む)など
  • 人件費管理を徹底しましょう

また、シフト作成する担当者によっては『忙しくなるかもしれないから出勤させよう…』と多めの人数でシフトを組む方がいますが、これは間違いです。

店舗の来店データにより差はあるかもしれませんが、シフトは基本的に「最低人数」で組むべきです。

なぜなら、売上が「上振れする確率」と「下振れする確率」を考えると、下振れする確率の方が高いからです

もし逆に、売上が「上振れする」ことが多い場合は、シフト作成担当者が店舗の状況を把握できていないことになります(最低人数を理解していない)

飲食店の人件費管理が重要なのは「店舗の利益のためだけ」ではありません。

適正な「シフト作成」しないと起こること

  • 働くスタッフ1人あたりの「仕事量が極端に増える」
  • 長時間労働により「接客サービス・料理の質」が低下する
  • 疲労やストレスでスタッフが常にイライラしている(揉め事が起きる)
  • 急な病欠や退職により「人材不足」が加速する

上記のような状況になるとどうなるか?

お客様の満足度が下がり、最終的に「売上が下がります」

なので、飲食店にとって「人件費管理」は非常に重要です。

ちなみに「人件費は固定費」の考えが「長い労働時間や休日が少ない」など、飲食店ブラック企業誕生の理由になっています。

飲食店の水道光熱費は適正か?

飲食店の「水道光熱費は売上高の7%が適正」だといわれています

しかし、この「7%」という数字は、例えばラーメン屋であれば水道をよく使うので10%になったり、BARのようなほとんど料理を提供しない店舗では低くなったりします。

「7%」を目安として、それ以上に水道光熱費が掛かっている場合は「電気・ガス・水道など個々に見直し」無駄を改善する必要があります。

また、不要にお湯を使わない(ガス代が必要だから)冷暖房を無駄遣いしない、食洗器を有効に活用する、LED照明を使用するなど細かい見直しも必要です。

大型店舗では、LED照明に付け替え「年間で約100万円」節約できた経験もあります。

飲食店の「消耗品費」を改善する

飲食店の消耗品とは「どのようなもの」があるのでしょうか。

飲食店の消耗品

  • ペーパーナプキン
  • おしぼり
  • わりばし
  • 爪楊枝
  • アルミホイル
  • ラップ
  • クッキングペーパー
  • トイレットペーパー

以上のような消耗品があります。

「わりばし」は使い捨てではなく、洗って再利用している飲食店が増えました。

わりばしは1〜10円で質が変わります。店舗の印象を良くしたいなら10円のしっかりした物が必要。

例えば、一膳10円のわりばしを使用し、ひと月に2千人来店数がある場合、2万円をわりばしに使うことになります。これが、洗うタイプのお箸なら、初期投資は必要ですが長年使用できます。

上場企業やシビアな企業では「わりばし」を使用していない飲食店が多い理由です。

クッキングペーパーも上質な物は高額で、キッチンスタッフへの教育がしっかり出来ていない場合、無駄な経費になることが多いです。

『消耗品を無駄使いしていないか?』見直してみましょう。

飲食店の「販促宣伝費」は効果的か?

飲食店の規模や宣伝効果が高い季節(年末・初年度など)によっても変動しますが、飲食店の販促宣伝費の相場は「売上の5〜10%」といわれています

一般的には「5%程度」最低でも「3%程度を広告宣伝費にあてる」のがベストだといわれています。

例えば、ひと月の売り上げが100万円とすると『毎月3万円の広告宣伝費でいいだろう』と考える経営者は多いですが、広告宣伝費は「年間単位で考える」ことが重要です。

数多くあるグルメサイトで「ひと月3万円の広告宣伝費」は、ほとんど効果がないです。理由は、他の飲食店がそれ以上に広告宣伝費を使っているから

なので、ひと月の売上が100万円の時を含む「年間売上が2000万円」と仮定した場合、3%の「60万円」÷12か月(年間)=5万円(ひと月の販促費)以上の広告販促費が必要であると考えられます。

*例では、わかりやすい数字として「売上100万円」を使用していますが、小規模なお店では「広告宣伝費が不要」なことがあります

また、競合する店舗が周りに多い場合は「ひと月数十万円」以上の広告宣伝費を使用しないと全く効果がないこともあります。

広告宣伝費は飲食店の席数(大きさ)でも効果が違います。

飲食店の「広告宣伝費」は大型店舗に有利

例えば「40席しかない店舗」と「200席ある店舗」で、10万円の広告宣伝費を使った場合、効果的なのは席数が多い店舗です。

なぜなら「40席で満席」になれば、それ以上の効果が望めないからです。このことから、席数が少ない飲食店は「広告宣伝費があまり必要ない」ともいえます。

席数が少ない飲食店は、広告宣伝費による戦略よりも「コストパフォーマンスの高いサービス・料理」を提供して、口コミでお客様が増え来店するのが理想的です。

現在の『販促宣伝費が効果的に機能しているか?』見直してみましょう。

飲食店の利益率「業種による違い」

ここでは「飲食店の業種による利益率の違い」をご紹介します。

飲食店の業種  平均利益率(優良店の利益率)

  • 一般的な食堂   -1.1%  (3.3%)
  • 日本料理店    -0.3%  (3.7%)
  • 西洋料理店    -2.6%  (2.6%)
  • 中華料理店    0.4%  (4.0%)
  • カレー専門店   -2.2%  (1.2%)
  • そば・うどん   −0.1% (4.7%)
  • 寿司店      −0.3%  (1.8%)
  • 喫茶店      −3.1%  (2.9%)
  • 居酒屋      −1.4% ( 2.5%)
  • お好み焼き店   −1.7% ( 2.5%)
  • BAR       −1.5% ( 2.8%)
  • 日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標調査2018年」業種別経営指標より
  • https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10250098/www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings2_201610_06.pdf

以上のように、飲食店といっても「業種により利益率は様々」です。飲食店の廃業率の高さは有名ですが、平均でマイナスの業種が多くそれを物語っています。

注目したいのは「そば・うどん 業種」平均利益率でマイナス幅も小さく、優良店の利益率も高いです。中華料理店も同様で『なぜそうなるのか?』というと、競合店の少なさが予想されます

「そば・うどん 」「中華料理店」は、大手企業が参入しにくく、個人店で独立するのも珍しい特殊な業種だからです。このような業種はブルーオーシャンなので、独立開業するときに参考にしたいところです。

また、「利益率10%は優良店」と述べたように、ほとんどの業種で達成できていません。飲食店経営の難しさを物語っています。

飲食店の利益率ランキング

こちらに飲食店「大手企業の利益率ランキング」をご紹介しますが、大手企業の飲食店利益率は「小規模な個人店などに適応できない」と思います。

大手企業の利益率は参考にならない理由 
店舗数が違いすぎる
大手企業の仕入れは特別価格
大手企業の利益構造を再現するのは難しい
飲食店としてのブランド価値がある
他業種展開して実際の中身が不透明など…

こちらから「大手飲食企業の利益率ランキング」がご覧になれます

飲食業界 利益率ランキング(2022-2023年)-業界動向サーチ

小規模な経営者の方には、飲食店大手企業の利益率ランキングよりも、先ほどご紹介した「小企業の経営指標調査」の内容が役立つでしょう。

飲食店の利益率のみを追いかけると失敗する

飲食店の利益は、店舗や企業運営のために大切なことですが、あまりにも利益率ばかりを追求すると失敗しやすいです。

なぜなら…

飲食店の本質は「金儲けではない」からです

飲食店の「本質」とは、言い換えると「社会的使命感」「社会貢献」

すべての仕事にいえることですが、事業の目的が「金儲け」になっている場合は失敗する傾向にあります。

個人的に、「お客様・従業員・企業」が「三方良し(全員に利益がある)」の結果にならない企業は利益が低い(明確な利益構造がない)印象です。

従業員満足度が顧客満足度につながり、顧客満足度が企業に利益をもたらし、その利益配分が従業員満足度につながるという、良い循環が優良企業(店舗)にはみられます。

自店舗の「利益構造が分からない」というのは、「社会的使命感・社会貢献の意味が分からない」のと同じこと
あなたの店舗(企業)は、三方良しになっているでしょうか?
従業員に極端な長時間労働や休日出勤させていないでしょうか?残業代は正確に支払われてるでしょうか?従業員が犠牲になっている企業に未来はないですし、社会からも淘汰されていくのは時間の問題です。

まとめ

今回は「飲食店の利益率」について解説しました。

飲食店の経営や利益率に関しては「開業する前の準備段階が重要」であり、ある程度の「利益構造」が無いと儲かりません。

飲食店の利益構造は「出店前に考える」

  • 立地選びと家賃の適正割合
  • 店舗の広さに対する人件費の割合
  • 原価率が低い商品を開発し売れるか?
  • お酒が売れる業種か?
  • 販促宣伝費をかけずに集客できるか?
  • そもそも儲かる業種なのか?

以上の点を考え飲食店は「独立開業」するべきです。

すでに、独立開業してる方は

出店後に利益構造を改善するのは難しいが…

  • 無駄な経費を見直し改善する
  • 原価率の見直し(コストパフォーマンスが高いメニューがあるか?など)

以上の点を考えてみましょう。

利益率を上げる方法として「売り上げを増やす」のがベストです。原価率や人件費を大幅にカットして利益率を増やしても、その店舗に未来はないでしょう。

「攻めないと負ける」ことは確実です。

負ける早さが「ゆっくりか早いか」だけですので、最後まで攻め続けたいところです。

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