飲食業界23年、現役料理長です。
今回は「料理人の1日の仕事内容・勤務時間」について解説します。
「料理人の仕事に興味がある方」の参考になれば幸いです。
目次
料理人と調理師は違う?
料理人は「料理することを仕事にしている人」のことをいいます。
調理師は料理人の中でも「調理師免許」を取得していなければ「調理師」と名乗ることが出来ません。
キッチンを統括する料理長が「調理師免許を取得」していれば、すべての部下が調理師免許を取得する必要はありません。ただ、飲食業界のキッチンで生きていくなら、早いうちに調理師免許を取得するのがいいでしょう。
調理師免許について詳しくはこちらもご覧ください
料理人の仕事内容について
先ほど述べたように、料理人は「調理師免許を取得していない人」で、キッチンアルバイト・調理スタッフを指します。
調理師免許を取得していないスタッフの仕事は「主に調理師の管理下」となります。
*施設などでは、管理栄養士・栄養士のもとで勤務する場合もあります
あくまでも「調理補助的な仕事」で皿洗いなども任されることがあります。
日本料理の「板前さん」の仕事についてはこちらをご覧ください
調理師の仕事内容について
さて、上記であげた仕事内容で「1番重要なもの」は何だと思いますか?
わたし自身、部下が衛生管理出来ていなかった場合「厳しく注意」します。衛生管理が不十分であれば、お客様の健康に影響を与えるからです。
調理師免許試験でも「衛生管理についての出題が多くあった」記憶があり、衛生管理の項目で設定された点数を取れないと「他の項目が満点でも不合格」となります。
調理師にとって「衛生管理の徹底」は不可欠です。
コックの仕事内容について
レストランやホテルでは調理師や料理人を「コック」と呼ぶことがあります。
飲食業界において「コックは料理をする人すべて」を指し、先ほどの「料理人と同様の仕事内容」になります。また、コックを統括する人を「シェフ(料理長)」といいます。
しかしながら、ホテルや1流レストランで働くコックになるには「調理師免許を取得してるのが最低条件」なことがあります。
ホテルや1流レストランで料理を提供するには「味付けや技術の前に衛生管理が必須」であるからです。
ホテルや1流レストランに入社するには「調理師専門学校からの紹介」が多く、調理師専門学校を卒業すると「調理師免許が取得できる」ことに関係しています。
こちらで「調理師専門学校」について解説しています
料理人の勤務時間について
調理師やシェフになっても「平均10〜12時間程度の勤務時間」となっています。
最近は「働き方改革の影響もあり」長時間労働が見直されつつありますが、ブラック企業が未だに多くあるのが現状です。
個人店の料理人の場合は「自分で仕入れする時間・店舗の経営管理の時間」も増え、さらに労働時間が長くなります。
勤務先は「個人が望むスタイル」でしっかり選びましょう。
料理人のやりがいについて
料理人のやりがいをご紹介します
- わたしは、小学生の頃から「美術や家庭科・技術の授業」が好きで得意でした。完成度の高い作品を作ると周りの友人や先生、親などが褒めてくれたからです。そのような経験と近いものが「料理人」にはあります。
作った料理に対する「お客様のリアクション」の早さ。家庭や生活でも活かせる「料理知識や技術」また、飲食店を「独立開業できる魅力」や、給料を貰いながら「技術や知識を身につける環境」
料理人は「仕事や作業」というより「芸術に近い」内容だと思います。
自身の哲学をつめこんだのが「独立開業した店舗」であり、そこに並ぶ料理ではないでしょうか。
「料理人」に必要な資格はない
レストランや居酒屋などで「料理人」として働くために調理師免許は必須ではありません。
調理師免許を取得していない方が「調理師」と名乗ると違法になるので注意しましょう。
また、調理師免許の上位資格として「ふぐ調理免許」もあります。
料理人になる方法について
誰でもキッチンで働けますが「料理の世界で生きていく」つもりなら、料理知識や技術・衛生管理を学ぶ必要があります。
わたしは調理師専門学校も大学も卒業していません。偶然アルバイトとして働いた店舗のシェフが「ホテル出身のかた」で、多くの調理技術や料理知識を教えていただきました。
キッチンで2年の料理経験があると、責任者に推薦状を書いてもらえれば、調理師免許試験を受けることができます(わたしはこのパターン)
その後も、3年周期で多くの店舗や企業で働き、色々な先輩の技術や知識を吸収しました。
気軽に始めるなら「アルバイトとしてキッチンで働いてみる」のがおすすめです。